カルシウムの補給や便秘解消の効果があるヨーグルト、なめらかな口当たりで下ごしらえも要らず離乳食には使いやすい食品ですよね。私も毎日プレーンヨーグルトを離乳食に使っています。
でもこのプレーンヨーグルト、市販されているサイズはファミリーサイズと呼ばれる大きめのものが中心で、少量しか食べない離乳食期に使い切るのはちょっと大変。
いつもなら離乳食用の食材は冷凍保存にしちゃいますが、ヨーグルトはどうなのでしょう?冷凍した場合の栄養の変化や解凍方法について調べてみました。
目次
離乳食で使うヨーグルトは冷凍保存できる?
しかし解凍すると分離して、元の状態には戻らないので注意しましょう。
ヨーグルトは冷凍すると、ヨーグルト中の水分が凍結して組織が崩れてしまい、分離やザラツキがみられる原因となります。見た目も食感も悪くなり、解凍しても元のなめらかな状態にはならないので、基本的にヨーグルトは冷凍保存には向かないと言われています。特にプレーンヨーグルトは分離する傾向が強いようです。
プレーンヨーグルトに糖分を加えると分離しにくいという情報を基に、プレーンヨーグルト(20g)のみと、ジャム(5g)を混ぜたものを冷凍してみました。シリコンカップに入れて、上からふんわりラップをかけて一晩経ったものがこちら。ジャムを入れた方は霜が張ってしまいました。
次に離乳食作りと同様に様子を見ながら電子レンジで加熱して、解凍してみました。どちらも少し分離がみられ、元のヨーグルトよりもさらっとした状態になりました。風味も少し落ちていました。
冷凍するプレーンヨーグルトの量や、添加する糖分の量、冷凍保存する期間、解凍方法などの様々な条件によって差はあると思いますが、ヨーグルトは解凍時に分離がみられ、元のなめらかな状態には戻らないことは確かなようです。
今回ジャムを混ぜた方は霜が張ってしまいました。これはヨーグルトの表面をぴったり覆わなかったことが原因です。冷凍庫内は乾燥しているので、空気に触れている部分からヨーグルトの水分が抜けてしまい、含まれている水分が霜になってしまうようです。
霜を防ぐためには、
- カップやタッパーなどの器を使う場合はヨーグルトの表面にラップを貼る
- ジッパー付きのフリーザーバッグに入れて空気を抜く
など工夫して保存しましょう。空気に極力触れさせないのがヨーグルトをおいしく保存するコツです。保存したあとは、2週間を目安に使いましょう。
冷凍したヨーグルトの解凍方法は?
レンジ解凍がおすすめです。
離乳食では冷凍したものは再加熱するのが基本です。様子をみながら、電子レンジで解凍しましょう。
解凍したヨーグルトはそのまま食べても問題はありませんが、見た目も風味も落ちているので料理の素材として使うのがおすすめです。ソースやマヨネーズの代わりとして他の食材と和えたり、ホットケーキミックスに混ぜてヨーグルト蒸しパンにするのもいいですよ!
冷凍したらヨーグルトの栄養はどうなるの?
0℃以下では活動休止状態となります。
ヨーグルトにはビフィズス菌を含むたくさんの乳酸菌が含まれています。この乳酸菌を摂取することで、腸内環境を整え消化吸収が良くなる、免疫機能が向上するといった効果があります。冷凍すると乳酸菌がどうなるか気になりますよね。
ヨーグルトを冷凍しても乳酸菌は死滅しません。増殖もしない活動休止状態となります。一方で、高温になると乳酸菌は死滅してしまうので、ヨーグルトの保存最適温度は0℃~10℃となっています。
ちなみに、乳酸菌は死滅しても腸内の善玉菌の餌となるので、解凍時に高温になったからといって乳酸菌の効果が全て失われることはないと言われています。ただし、凍結・解凍により乳酸菌の菌数は減少する場合はあるようです。
温めた状態で放置すると、発酵が進み酸味が強くなるので、早めに使用するようにしましょう。食べる直前に用意するのがいいですね。
離乳食でヨーグルトっていつから食べさせてもいいの?注意点は?
ヨーグルトは離乳食中期頃からOK
母子手帳には乳製品の使用は生後7~8カ月頃と書かれています。ちょうど2回食が始まる頃ですね。ヨーグルトを副菜やデザートとして一品プラスしてみるといいですよ!
初めはひとさじから、小児科が開いている時間に与える
ヨーグルトは乳酸菌の発酵によって牛乳よりも消化の良い状態になっていますが、やはり心配なのがアレルギー。初めはひとさじから、小児科が開いている時間に与えましょう。体調に変化がなければ少しずつ増やしていきましょう。
プレーンヨーグルトから始める
離乳食期には砂糖が入っていないプレーンタイプのものか、赤ちゃん用のものを与えましょう。ヨーグルトは加熱する必要はありません。冷たすぎると赤ちゃんが嫌がるので、室温に戻してから与えてください。
酸味を嫌がる場合は甘味がある野菜や果物と混ぜる
プレーンヨーグルトの酸味が苦手な赤ちゃんには甘味の強いかぼちゃやさつまいも、りんごやバナナなどを混ぜてあげると食べやすくなります。また、白身魚などパサパサしたものはヨーグルトを混ぜると飲み込みやすくなりますよ。
生まれたての赤ちゃんの腸は無菌
生まれたての赤ちゃんの腸は無菌なんだそうです。赤ちゃんは食事や毎日の生活を通して様々な菌を体内に摂り込み、やがて100兆個もの腸内細菌と共生していきます。
この菌のバランスが大切で、善玉菌と呼ばれるビフィズス菌や乳酸菌が優勢でなければ便秘などのトラブルだけなく、免疫機能にも影響を与えてしまうようです。赤ちゃんの良い腸内環境を維持するために、ヨーグルトは続けて摂取することをおすすめします。
最後に
ヨーグルトを冷凍することはできますが、解凍すると分離して元のなめらかな状態には戻らず、風味も落ちてしまいます。冷凍する場合は空気に触れない工夫をして保存し、解凍後はソースやマヨネーズ代わりに使用するのがおすすめです。
- 冷凍は可能だが、解凍時に分離する
- 離乳食の基本はレンジ解凍
- 冷凍しても乳酸菌は死滅しない
- 離乳食中期頃から使用OK
- プレーンヨーグルトをひとさじから始める
我が家でもプレーンヨーグルトが使い切れない場合は大人が食べたり、水きりヨーグルトにして量を減らしたりしていました。でも今回ヨーグルトも冷凍できることを知って、冷凍保存も検討しています。上手く利用すれば、離乳食メニューの幅も増えそうですし、無理なく続けて与えることもできそうです。大人用ですが、冷凍したヨーグルトを解凍せずにアイスとして食べるのもおいしいようですよ!
あんつぶ