Aママ
娘が初潮を迎えたので昨夜は赤飯でお祝いしたのよ!
Bママ
 おめでとう!
でも、どうして初潮のお祝いが赤飯なのかしらね?

 

女の子が小学校5年生になったくらいから、ママ友さんの間でよく耳にする言葉です。

特に高学年になると山の学習、海の学習、修学旅行など外泊を伴う学習もあるので女の子のママさんの間では生理の話題は必ずと言って良いほど出る話題ですよね。

我が家は男の子なので「へぇ~」と他人事のように聞いていますが、女の子のママさんにとって娘の初潮は一大イベントです。

ママ自身が子供の頃に「恥ずかしかったので赤飯でのお祝いはしない!」と、赤飯ではなくケーキでお祝いする家庭もあるようですが、昔からの慣わしにはそれなりの意味があるはずですよね。

みなさん「どうして赤飯でお祝いするの?」と思いませんか?ということで、今回はこんなことを調べてみました。

  • 赤飯の歴史、由来は?
  • 初潮のお祝いで赤飯を食べる意味は?
  • 赤飯は女性に良い食べ物って本当?

女の子をお持ちのママさんだけでなく、男の子をお持ちのママさんも「どうして?」と子供に突然質問されることもあるかもしれません!その時にすっと答えられるように、基礎知識として持ち合わせておきましょう!


目次

初潮のお祝いで赤飯!気になる由来は?

赤飯

初潮のお祝いで赤飯を食べる、その由来

江戸時代、女性の生理用品はふんどしのような物の内側に、ぼろ布や浅草紙(再生紙)などをあてがって使っていました。そのふんどしのようなものの形状が午(うま)の腹帯に似ていたので、その生理用品を隠語で「お午」と呼んでいたのです。
その「お午」を初めて使う初潮のことを「初午」と呼んでいました。

一方、暦上では、農作業を開始する二月最初の午の日を「初午(はつうま)」と呼びその年の豊作を祈って赤飯を食べていました。

そこで、同じ呼び名の「初午」にかけて、初潮のお祝いでも赤飯を食べるようになったと言われています。

Bママ
言葉遊びの好きな江戸っ子らしいお祝いだったんですね!

赤飯は小豆じゃなかった!

ご存知でしたか?今食べられている赤飯は、もち米に小豆やささげの煮汁で色付けしてある物が一般的ですが、元々はそうではなかったのです!

Aママ
小豆の代わりに違うものを使ったの?
Bママ

いいえ、もち米を使ってないんですよ!


古来は赤米を蒸したものが祝い事などで振舞われていたのですが、赤米は古代米とも言われるとおり、縄文時代に中国からわたって来たお米の原種、野生に近いお米なのです。
今では特別なところでしか栽培されない赤米ですが、江戸中期ぐらいまではよく栽培されていました。しかしこの赤米は食用にするには味も悪く、収穫量も安定しないので、品種改良により白米が主流になると作られることが減ってしまいました。

しかし、赤米の収穫が減っても慶事には赤飯を食べる風習は残ったので、現在は白米に小豆やささげで色づけした赤飯が慶事の定番として食べられているのです。

赤米

 

赤飯には、なぜもち米を使うのか?

Aママ
赤飯はどうしてもち米を使うのかしら?
Bママ
もちもちして美味しいからじゃないの?
赤飯は炊くのではく、蒸すもの

赤飯はもともと赤米をせいろで蒸して作られていました。材料から赤飯というメニューを決定するのではなく、「蒸す」という調理方法で作るメニューを赤飯だとするなら、もち米で作るのが正解です。

なぜなら、うるち米を蒸した場合、少しでも冷めるとすぐにかたくなってしまい美味しくないからです。

炊飯器では作れないの?3通りの方法

でも、できることならお手軽に炊飯器で作りたいですよね。しかし炊飯器でもち米100%で炊くとベタベタの仕上がりになってしまいます。
赤飯を作るなら、やはり蒸すしか方法が無い?いえいえ、そんなことはありません!

炊飯器でも赤飯を作る方法はあります。しかも3通りも!

  • 炊飯器におこわモードがついていたら説明書通りに使う
  • おこわモードが無い場合でも内釜のおこわ目盛りの水分量がある場合はその水分量で炊く
  • もち米とうるち米を混ぜて炊く(混ぜる割合はもち米3:うるち米1)

どの方法でも、小豆は先におなべで別に茹で、炊く時に加えてください。ゆで汁は色づけに必要です。炊く時の水分として使うので捨てないでください。

Aママ
家の炊飯器の機能をチェックしてみよう!
Bママ

炊飯器で赤飯ができるなんて、お手軽ですよね!

赤飯に使う豆は、小豆?ささげ?

赤飯の色づけに使う豆は、小豆だと思われている方も多いと思いますが、実際にはささげという豆が使われている場合もあります。
小豆の方が手に入りやすいのですが、小豆は蒸した際に皮が破けてつぶれやすいので、江戸時代の武家階級からは「切腹」を連想させるため避けられ、皮が強く、なおかつ同じく煮汁が赤くなる豆「ささげ」が好まれたのです。

食感もしっかりと豆が残るので、ささげで作った赤飯を好む人もいます。

 

コンビニの赤飯でもささげが使われているものがあります。

https://twitter.com/bqf_0/status/652670529728475136

初潮のお祝いに赤飯を食べる意味は?

Aママ
やっぱり「初潮=血=赤」だからお赤飯なのかな・・・?

誰もが想像するはずなのが、初潮の血の色=赤飯というイメージ。食べ物なのに、生々しくて嫌ですよね。本当にそうなのか、調べてみました。

大人になったお祝い

そもそも初潮だからといって、どうしてわざわざお祝いするのでしょう?

それには、子孫繁栄を願う意味がこめられています。

家族にとって娘が子を産める年齢にまで成長したことは子孫繁栄につながるため、とても喜ばしいことなのです。

結婚の結納品でもお正月のおせち料理でも、昔からの風習では何かにつけて「子孫繁栄」を願いますよね。そのうちの一大イベントだと考えると、お祝いする理由も納得ですね。

では、なぜ赤飯なの?宗教的な意味も

初潮はダイレクトに「血」が関係することです。だから赤い色の赤飯なのかな?とも思いますが、お喰い初めや七五三など、そもそも他の慶事でも赤飯を食べていますよね。なので特に初潮のお祝いだから赤飯、というわけでもないのかも・・・

ということで、慶事で赤飯を食べる理由を調べてみました。(ただし、諸説ある中のひとつです)

慶事で赤飯を食べる理由は

古来の赤飯(赤米を蒸したもの)は、神様へのお供え物として作られていました。江戸中~後期あたりから神様と同じものを食べ、神様の力を分けてもらうためにお供え物を供えた後に食べる共食信仰が、慶事に食べられるものになったのです。

なぜ赤い色にこだわるのか

ではなぜ「赤く色づけしたご飯」にこだわるのでしょうか?

それは、日本では昔から中国より渡って来た陰陽五行説により赤い色に邪気を払い、魔よけの力があると信じられていたからです。神社の鳥居が朱赤色であるのと同じ意味合いです。

なので慶事では赤い色のご飯、赤飯がお祝いの席で食べられるようになったのです。

鳥居

関連記事:神社の参拝は生理中はNGと言われている意外な理由を徹底解明!

赤飯は女性にぴったりな理にかなった食べ物

初潮のお祝いに赤飯を食べる由来はわかりましたね。そんな赤飯ですが、もち米を使っているので食べると太りそうなイメージがありませんか?
でも実は女性にとって、とてもメリットのある食べなんですよ!

もち米は体を温める

もち米は身体を温める食材として有名です。食べ過ぎに注意さえすれば、冷え性で悩む女性には嬉しい食べ物ですね。

小豆(ささげ)は小さくても栄養豊富

小豆とささげの栄養成分はほぼ変わりありません。

主成分はたんぱく質

必須アミノ酸をバランス良く含んでいます。必須アミノ酸は体内で合成されないため食べ物から摂取しなければいけません。

食物繊維が豊富

ごぼうの3倍とも言われる食物繊維が含まれていますので、便秘がちな女性におすすめです。

ビタミンB群

特にビタミンB1は糖の代謝のサポート、ビタミンB2は肌荒れに効果が有ります。

抗酸化作用のポリフェノール

抗酸化作用のあるポリフェノールが赤ワインよりも豊富に含まれていますので、アンチエイジングに最適です。

皮にはサポニン

サポニンもまたポリフェノール同様、抗酸化作用があります。中性脂肪を減らす効果が有るのでダイエットに良いです。

赤飯には小豆(ささげ)を結構たくさん使いますよね!こんなに女性の身体に良いのなら、一粒一粒かみしめて食べたいですね。

Bママ
女性にとって良い食べ物なら、初潮のお祝いにもピッタリですね

関連記事:修学旅行と生理が重なるかも⁈対処法11選!

まとめ

初潮のお祝いの赤飯、調べてみると色んなことがわかりましたね!

では、今回の記事をまとめます。

  • 由来は江戸時代の生理の隠語「お午(うま)」と、暦の「初午」とをかけた、江戸っ子ジョーク的なお祝いだった
  • 赤飯は元々、もち米&小豆ではなく赤米だけで作るものだった
  • 赤飯の赤色は厄除けの意味がある
  • 初潮は子孫繁栄を願うお祝い事なので赤飯を食べる
  • 赤飯のもち米と小豆(ささげ)は女性の身体にメリットのある食べ物

どうでしたか?私は今回調べた結果、初潮のお祝いで赤飯という風習のイメージが少し変わりました。

でも、これは大人になったからこそ「ふむふむ」と思えるもので、思春期に入りかけた女の子には恥ずかしいという思いの方が強いのではないかと思います。特に男兄弟や父親に知られることに嫌悪感を持つ女の子も多いです。

地域によっては家族だけでなく近所にも赤飯を配るなんて風習があるそうですが、さすがにそこまでするのは現代には沿わない風習だと思います。

お祝いされる本人が嫌がるようなら、冒頭にも書いたようにケーキや母子でこっそり外食などでさりげなくお祝いしたりするのも良いのではないでしょうか。

 



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