豆乳は、「畑の肉」とも呼ばれる大豆をすり潰してできた飲み物。
良質なたんぱく質をはじめ、イソフラボンやレシチンといった栄養素をたっぷり含み、健康維持や生活習慣病予防に効果が期待されている大豆製品ですよね。
大豆よりも消化吸収がよい上に、離乳食期に不足しがちな鉄やカルシウムも豊富なのよ。
詳しく教えてちょうだい〜!!
どんな風に使ったらいいか、注意点やレシピとともに伝授するわね♪
そこで今回は、「赤ちゃんの豆乳大特集!」と題して、
- いつから
- 量
- 注意点
- オススメのレシピ
- 冷凍
といったポイントを紹介したいと思います!
目次
赤ちゃんに豆乳っていつから?量はどのくらい?
豆乳は離乳食初期(5〜6ヶ月)頃からOK。
大豆をすり潰し、こして作る豆乳は消化吸収がよいため、早い時期から利用できます。
豆腐に慣れた頃を目安に取り入れてみましょう。
それはどうして??
まずは豆腐でアレルギー症状が出ないか確認してから、チャレンジしてみてね。
初期から使える豆乳は、無調整のものを選びましょう。
実は、スーパーなどで売られている豆乳は、JAS規格のよって3種類に分類されます。1)
それがこちら。
だから離乳食には無調整のものを選ぶ必要があるのよ。
量はどのくらい?
飲み物というよりは、まずは調味料として使うといいわね。
離乳食初期では大さじ2(30ml)を上限として取り入れてみましょう。
1さじから始め、様子を見ながら徐々に量を増やしていきます。
この時期は飲み物として与えるのではなく、
- ゆで野菜の裏ごしをのばす
- 粥やスープの風味づけに加える
など、調味料として利用するのがオススメ。
製造時に加熱処理されている豆乳ですが、離乳食期(とくに初期や中期)は殺菌の観点から一度火を通してから使う方が安心。
ただし、強火で沸騰はNG!
分離してモロモロになってしまいます。
鍋を傾けて優しく沸騰させましょう。
離乳食の進み具合に合わせて、目安量も少しずつ増やしていきます。
- 中期(7〜8ヶ月):40ml〜50ml
- 後期(9〜11ヶ月):80ml
- 完了期(1歳〜1歳6ヶ月):90ml
量が増えれば、ポタージュや煮物などに利用するのもGOOD!
牛乳の代わりに使ってみるのもいいですよ。
ただし、豆乳と牛乳はまったくの別物。
レシピ上で代用できても、栄養面では補えない成分もありますので覚えておきましょう。
注意すべきポイントは?
- アレルギーを起こす可能性がある
- 便が緩くなる場合がある
- 豆乳飲料は避ける
それぞれについて詳しくみていきましょう。
①アレルギーを起こす可能性もある
豆乳の原料である大豆は、アレルギー症状を引き起こす原因となることがあります。
大豆アレルギーの場合、豆乳を使うことはできません。
また、豆腐では大丈夫だったものの、豆乳でアレルギー症状がみられたという症例もあります。
これは豆乳のアレルゲン性が豆腐よりも強いため。
大豆のアレルゲン性は、
しょうゆ→みそ→納豆→豆腐→豆乳
の順に強くなります。3)
みそやしょうゆなどの発酵食品は、たんぱく質が分解されているため、アレルゲン性が弱いんですよ。
大豆アレルギーといっても、大豆製品すべてを除去しなければならないわけではありません。
数年で食べられるようになるケースも多くみられるので、かかりつけの医師とよく相談してくださいね。
②便がゆるくなる場合がある
豆乳を取り入れると便がゆるくなることもあります。
これは豆乳のたんぱく質の分子が大きく、赤ちゃんによっては消化できない場合があるから。
そのような時は、便の状態をみながら、
- 薄める(2倍くらい)
- 量を減らす
など豆乳の与え方を調整してあげてくださいね。
③豆乳飲料は避ける
離乳食期では甘い豆乳飲料をできるだけ与えないようにしましょう。
豆乳飲料はもっとも飲みやすいものになりますが、砂糖やフレーバー(香料や果汁など)が加えられています。
いわゆる嗜好飲料(個人の嗜好を満足させるために用いられる飲料)となり、ジュースや炭酸飲料と同じ分類になるんですよ。
「嗜好飲料=絶対ダメ」というわけではありませんが、薄味を基本とする離乳食期では糖分の多いものや香料といった添加物は避けたいもの。
大豆の機能性や栄養を取り入れたいのであれば、無調整のものを上手に利用してみましょう!
離乳食にオススメのレシピはこれ!
豆乳のホワイトソース(中期7〜8ヶ月頃から)
豆乳と片栗粉だけで作るシンプルなホワイトソース。
小麦や乳製品にアレルギーがあるお子さんでも大丈夫です!
- 豆乳 1/4カップ(50cc)
- 片栗粉 小さじ1
- フライパンに豆乳と片栗粉を入れ、よく混ぜる
- 中火〜弱火にかけ、とろみがつくまで混ぜながら加熱したら完成
野菜たっぷり豆乳スープ(後期9〜11ヶ月頃から)
野菜がたくさん入った豆乳スープ。
大人用にもアレンジしやすいレシピですよ!
- 豆乳 30ml
- 野菜スープ 100ml
- 人参 10g
- 玉ねぎ 10g
- キャベツ 10g
- さつまいも 5g
- 塩 少々
- 食べやすい大きさ(5mm角くらい)に切った野菜をスープでやわらかく煮る
- スープが半分以下になったら、豆乳を加え、弱火で優しく加熱する
- 火を止め、塩で味を整えたら完成
旬のもの、苦手なもの、なんでも合わせやすいスープです。
冷凍はできるの?
でも初めは少量しか使えないから、余らせてしまいそう…。
他の食材みたいに冷凍してもいいの?
解凍するときに分離しちゃうのよ。
少量しか使わない離乳食期では、材料の余りを冷凍保存しておくと便利ですよね。
ただし、中にはフリージングに向かない材料も…。
豆乳もそのうちの1つ。
冷凍するとヨーグルト状になったり、固まったりすることがあります。
解凍しても成分が分離し、元の状態には戻りません。
カップに入れてフリージングしておけば、すぐに使えて便利よ。
豆乳そのものは冷凍に不向きですが、加工したホワイトソースであればOK!
小さなカップなどに小分けし、フリージングしておくといいですよ。
解凍は電子レンジで、様子をみながら加熱してください。
開封前の豆乳は3ヶ月ほどの賞味期限があり日持ちしますが、開封後ではすぐに使い切るのが原則。
冷蔵庫で保存する場合でも3〜4日をメドに消費することが望ましいので、使い切れない時は、加工してから冷凍保存がオススメです!
参考:1)日本豆乳協会 豆乳Q&A
2)・3)最新版 らくらくあんしん離乳食(Gakken 2017年8月発行)
最後に
大豆の成分を手軽に摂ることができる豆乳は、離乳食でも活躍してくれるアイテム。
離乳食期に不足しがちな鉄分やカルシウムも豊富に含んでいるのも嬉しいですね。
- 離乳食初期からOK、豆腐に慣れた頃を目安にチャレンジ
- 無調整のものを選ぶ
- 大豆アレルギーを引き起こす可能性もある
- 便がゆるくなる場合もある
- 豆乳そのものは向かないが、加工すると冷凍保存もOK
初期では少量しか使えないので、飲み物ではなく料理の素材として利用するのがオススメ!
牛乳の代わりに利用してみるといいですよ。
大人用にもアレンジしやすいので、色々試してみてくださいね♪