「こども」という字、みなさんはどのように書きますか?「子供服」「子ども手当」「認定こども園」・・・
独身時代は気にも留めていませんでしたが、妊娠出産を機に、「こども」にはいくつもの表記があることに気が付きました。
なぜ表記の仕方が統一されていないのでしょうか?
書き方によって、言葉の持つ意味は違うのでしょうか?
使い方によって、何か区別されているのでしょうか?
そこで今回は、
- なぜ表記の仕方が違うのか
- 正しい表記の仕方はあるのか
について調べてみました。皆さんの中でももやもやしていた疑問、一気に解決です!
目次
子供と子どもの違いって?
どちらも「こども」を表している文字で意味に変わりはないのですが、漢字を使う事で差別的な意味になる!という意見があがるようになり、表記の違いが存在するようになりました。
どちらの表記にも賛否両論があり、「子供」と表記するのは人権差別につながる、という意見がありますが、逆に、「子ども」と表記するほうが差別的だ、という意見もあります。
「子供」反対!
- 「お供(とも)」大人のお供をする存在と感じられる
- 「お供え物」神への奉げものの意味につながる
- 「供」は当て字でこの漢字を使う意味がないので、ひらがなを使うべき
- 「子ども」のほうが、漢字を使うより柔らかい印象がある
「子供」賛成!
- 小学生で習う教育漢字なので、混ぜ書き(子ども、憂うつ、など)はおかしい
- 「供」は当て字だが、複数を表す「とも」が由来なので、差別など深い意味はない
- 子どもは「○○ども」複数人を罵って見下した表現をしているように感じられる
文部科学省の見解とは
2013年、文部科学省では、「子供」の漢字は差別表現ではないとして、公用文中の表記が「子供」に統一されました。
差別的意図はないと文部科学省が発表したのちも、「差別表現だ!」という意見が出ているのが事実で、教育現場や新聞、ネットニュースでも、「子ども」と表記することの方が多いのが現状です。
どっちを使うのが正しい?
公用文書を作成する時は「子供」!
ですが、一般的に使用する場合はどちらでも大丈夫です!
文部科学省では「子供」表記となりましたが、日常生活で必ず使わなければならない表記ではありません。どちらで表記するのも、正しいのです。
実際、姪の小学校の広報委員になった義妹は、学校新聞を作成する際は「子ども」と表記するようにと、学校側から指導があったそうです。
どちらも間違いではないはずですが、近年では一般的に使われることが多いのは圧倒的に「子ども」表記のようなので、「子ども」と表記する方が、無難かもしれませんね。
まとめ
- 「お供する」「お供え物」を連想するので、差別的と感じる
- 「供」は当て字なので、差別など深い意味はない
- 複数人を蔑む表現と感じる
- 「供」は当て字なので、漢字で表記する必要がない
- 漢字とひらがなの混ぜ書きはするべきではない
「子供」と「子ども」、表現の仕方は自由に選べるので、どのような文章を書くかによって、意図的に使い分けることができます。
どの表記を使っても間違いではないので、違いが分かっていればなぜ自分はその表記を選んだのか説明することができます。相手の立場によって使い分けることもできるので、相手の気分を害することも避けられますし、こちらの意図をより理解してもらいやすくなると思います。
みなさんもどの表記を選んで書くのか、考えてみませんか。