牛肉だといろいろなメニューが楽しめそうだし、チャレンジしてみようかな?
その上、鉄分も豊富とあって貧血予防にもオススメですよ。
でも、牛肉っていつから食べさせてもいいの?
また、牛肉ならではの特徴があるので、チェックしておきましょう。
風味豊かな牛肉は焼く・炒める・煮るといったさまざまな料理に合うお肉。
良質なたんぱく質と鉄分を豊富に含んでいるのも、嬉しいポイントですね。
離乳食にも積極的に取り入れたい食材なんですが、注意したいポイントがいくつかあるんですよ。
安心して牛肉を進められるよう、確認しておきましょう!
そこで今回は、離乳食期の牛肉について、
- 目安の時期は?
- オススメの部位は?
- 与える際の注意点は?
といった疑問をまとめてみました。
目次
離乳食で牛肉はいつから?
鶏肉に十分慣れてからチャレンジしてみましょう!
牛肉には、
- 消化吸収のよいたんぱく質
- 貧血予防に効果的なヘム鉄
が豊富に含まれています。
“じゃあ、もっと早い時期から取り入れてもいいんじゃないの?”
と、思われるかもしれませんね。
ですが、牛肉は鶏ささみと比べると、脂肪が多いお肉です。
脂肪が増える分、消化にも負担がかかってしまうんですよ。
また、牛肉は加熱するとどうしてもかたくなりがち…。
まだ舌でつぶせるものがメインの中期頃では、食べにくい食材になります。
そのため、鶏肉にも十分慣れ、歯ぐきを使ってつぶせるようになる離乳食後期(9〜11ヶ月)頃を目安にチャレンジしてみましょう!
豚肉は牛肉と同様、後期頃から使えるお肉になりますが、寄生虫の心配があります。
そのため、牛肉から先にチャレンジするといいですよ。
離乳食でのお肉は、鶏肉から始め、牛肉→豚肉の順で進めると安心ですね。
また、赤ちゃんは脂肪を分解するのが苦手なので、それぞれの脂肪の少ない部位からスタートしましょう。
はじめてにオススメの部位は?時期別のレシピあり!
脂肪が少ない部位になります。
牛肉にはじめてチャレンジする際は、脂肪の少ないヒレやもも2)がオススメ。
薄切りになったものが使いやすいですよ。
そこで次にオススメなのが、肩ロース肉です!
ヒレやももの薄切り肉は、ブロックで売られていることが多いですよね。
そんな時、オススメなのが肩ロース肉。
やや筋が多く、ヒレやももと比べると脂肪が多くなりますが、薄切り肉として売られています。
肩ロース肉を使用する場合は、
- できるだけ赤身が多いものを選ぶ
- 調理の際に脂身を包丁で取り除く
といいですよ。
逆に不向きなのは、脂身が霜降り状になった牛肉。
やわらかく美味しい部位ではありますが、脂肪が多く、脂ののった部分を取り除きにくいため離乳食では使いません。
また、牛ミンチ肉の場合も、赤身肉をひいたものがオススメ。
スーパーなどで売られているものは脂肪が多い傾向にあるので、赤身の薄切り肉を包丁で細かくたたいてミンチ状にしてみましょう。
実際に作ったレシピで、確認してみましょう!
今回は、肩ロース肉を使って後期と完了期にぴったりなメニューを作ってみました。
肉の部位に関わらず、脂身が多くついている場合は、包丁で取り除いてから調理してくださいね。
後期頃 ビビンバ風ごはん
後期頃に使える牛肉の目安量は1食あたり15g。
ミンチ状のものやとろみをつけたものが食べやすいメニューとなります!
- 牛ミンチ(赤身をたたいたものでもOK) 15g
- 人参 10g
- 小松菜 10g(葉先)
- しょうゆ 1〜2滴
- 白すりごま 少々
- 軟飯 80g
-
- 人参は3〜4mm角に切って、水からゆでる
小松菜は熱湯でゆでて、細かく刻む - 鍋に牛ひき肉と大さじ1(分量外)の水を入れ、火にかける
混ぜながら加熱し、火が通ったらしょうゆを加える
- 器に軟飯を盛って、人参、牛肉、小松菜をのせ、その上からすりごまをかけて完成。
- 人参は3〜4mm角に切って、水からゆでる
ごはんとよく混ぜて、食べさせてあげてくださいね♪
完了期頃 チンジャオロース
完了期頃の目安は、15〜20gとなります。
野菜と一緒に炒めたり、炊いたりするメニューも楽しめますよ♪
- 牛赤身肉 20g
- ピーマン 20g
- 人参 5g
- しょうゆ 2〜3滴
- 砂糖 少々
- 片栗粉 小さじ1/2
- サラダ油 少々
- 牛肉は3mm幅に切って、片栗粉をまぶす
(片栗粉によって加熱してもかたくなりにくい)
- ピーマンと人参は細く切って、やわらかくなるまでゆでておく
- サラダ油を熱したフライパンで牛肉を炒め、火が通ったらピーマンと人参を入れる
- 砂糖としょうゆを加え、全体に絡めたら完成
離乳食の進み具合によって仕上がりを変えてみてもOK!
与える際の注意点は?
はじめての牛肉は診療時間内に、ひとさじから
まずはひとさじの牛肉からスタート。
体調に変化がなければ、目安量まで少しずつ増やしていきます。
また、かかりつけの病院が開いている午前中にチャレンジしてみましょう。
万が一の場合にも、すぐに対処できるようにしておくことが大切です。
アレルギー
牛肉以外のお肉が順調に進められていれば、アレルギーの心配はほとんどありません。
“たんぱく質のかたまり”というイメージが強いお肉ですが、実は、アレルゲンになりにくい食材4)。
筋肉のたんぱく質構造が近いため、異物とは認識されず、アレルギー症状を起こしにくいとされています。
下ごしらえ
赤ちゃんが食べやすいよう、また、美味しく仕上がるように下ごしらえしましょう。
- 筋をたたき切ってから加熱する
- とろみをつけて飲み込みやすくする
- ゆでると脂肪がアクとして溶け出すので、しっかり取り除く
といったひと手間で、食べやすさ・美味しさがアップしますよ♪
冷凍保存してもいいの?
ゆでてからフリージングしておくと便利ですよ!
他のお肉と同じように、牛肉も冷凍保存が可能です。
離乳食の進み具合に合った形状で、フリージングしておきましょう。
- 牛肉を沸騰したお湯に入れてゆでる
- 脂身の部分を取り除く
- その時期の合った大きさに切る(すりつぶす、刻む)
- 1食分に小分けし、ラップで包みフリーザーバックに入れて冷凍する
自然解凍ではうまみが落ちてしまうだけでなく、雑菌が繁殖してしまいます。
そのため、解凍はレンジなどで一気に加熱しましょう。
パサ付きが気になる時は、水を少々加えるとgood。
また、加熱後は熱ムラがないか確認してから、調理に使いましょう。
ハンバーグも食べられる?
ハンバーグの材料としてよく使われるのが、牛肉と豚肉の合びき肉。
この場合、豚肉にもチャレンジしてからの方が安心です。
牛肉オンリーのハンバーグについては、使用量が多くならないよう工夫が必要です。
野菜や豆腐を混ぜるなどして、それぞれの時期の目安量を越えないように工夫してみましょう。
なお、ひき肉は空気に触れる部分が多く、傷みやすいので早く使い切ること!
ハンバーグを多めに作って、冷凍ストックしておくのもオススメですよ。
参考:・最新版 らくらくあんしん離乳食(Gakken 2017年8月発行)
1)・3)・4)食物アレルギーをこわがらない!はじめての離乳食(主婦の友社 2015年12月発行)
2)公益財団法人 日本食肉消費総合センター 牛肉の部位と特徴 p1
最後に
牛肉は、良質なたんぱく質と鉄分が豊富に含まれているお肉。
成長が著しい離乳食期だからこそ、意識して取り入れていけるといいですね。
ただし、脂肪が多いので、使用する部位や量に注意が必要です。
- 離乳食後期(9〜11ヶ月)頃からOK
- 脂肪の少ない部位、ヒレやもも、などを選ぶ
- 肩ロース肉の場合は脂身をしっかり取り除く
- 後期は15g、完了期は15〜20gを目安に使用する
- 加熱してもかたくなり過ぎないよう、工夫が必要
- 冷凍保存もできる
- ハンバーグを作る際は、使用する肉の種類や量に注意する
牛肉は加熱するとかたくなりがちなので、片栗粉をまぶしたり、とろみをつけたりすると食べやすくなります。
我が家の息子たちはごはんと混ぜると食べやすかったようで、後期頃からはよく“ビビンバ風ごはん”を作っていました♪