へその緒は、出産までママがお腹の中で赤ちゃんを育ててきた証。役目を終えるとすぐに切断されてしまいますが、少しの間は赤ちゃんのおへそに根元が残っています。
残ったへその緒は自然に取れるものですが、大切なのはそのときの赤ちゃんのおへそのお手入れです。
出産した病院によってお手入れの仕方は様々あるようですが、基本的なおへそのケアと、おへそのトラブルについて紹介します。
目次
赤ちゃんのおへそのケアの方法は?
- 沐浴後、タオルで十分に水気を拭き取る
- おへそケアする人の手を消毒してから、消毒液に綿棒をひたす
- へその緒を持ち上げて、おへそとへその緒の間の液体をふき取るように、優しくなでて消毒する
- おへそを清潔に保つ
- 根元をしっかり乾燥させる
せっかくおへそのケアをするのに、ケアする人の手がバイキンだらけではダメですね。自分も消毒してから、赤ちゃんのおへそケアをしてあげましょう。
そして、おへその根元からしっかり乾燥させてあげます。細菌は、温かくてジメジメしたところで繁殖します。何度も消毒してデリケートなお肌を刺激し続けるより、水分を拭き取ってしっかり乾燥させることが大切です。
おへその消毒はいつまですればいい?
へその緒が取れたあとでも、おへそが乾燥するまでは消毒を続けましょう。指でおへそのまわりを広げ、内側まできれいに消毒します。
消毒後は、できるだけ空気に触れさせて乾燥させてあげましょう。
新陳代謝の良い赤ちゃんは垢や汚れがたまりやすいので、お手入れをしないと固まって落ちにくくなります。垢や汚れがたまりすぎると、細菌が増殖する原因となってしまいます。
- 沐浴前に、ベビーオイルを少しおへそにたらす
- しばらく置いて柔らかくなったら、綿棒で優しく汚れをふき取る
- 沐浴できれいに洗い流す
強くこすったり、爪でひっかくように無理やりきれいにしようとすると、おへそが傷ついて細菌が入ってしまうので、丁寧に優しくお手入れしてあげましょう。
おへそが黒い、赤い、出血している!何かの病気?
どんなに丁寧にお手入れしていても、赤ちゃんにトラブルはつきもの。おへそはデリケートなので、そのうち治ると自己判断で放置せず、気になることがあれば必ず受診しましょう。
おへそが黒い
おへその中が黒く見えるのは、汚れがたまっているときか、かさぶたです。へその緒が取れたあとも、「おへその消毒はいつまですればいい?」で紹介した方法で、定期的におへそケアをしてあげましょう。
おへそが赤く腫れている、膿んでいる、悪臭がする
おへそのまわりが赤く腫れてきたり、黄色く膿んでいる、悪臭がする場合は、菌に感染している可能性があるので、早めに受診しましょう。
へその緒がこすれることで赤みを帯びることもありますが、この場合はしばらくすると赤みがひくので問題ありません。
おへそから出血している
おへその近くには何本もの細い血管が集まっているので、少量の出血は珍しいことではありません。へその緒が取れたあとも、しばらくは出血しやすいので、そんなときはしばらく軽めにおさえて止血してあげましょう。
大抵の場合は心配ありませんが、しばらくおさえていても出血が止まらなかったり、頻繁に出血するようであれば、受診しましょう。
おへそが出てる!このまま出べそ?!
もともとママと赤ちゃんはへその緒でつながっていますが、へその緒を切断すると穴の開いた状態になります。穴が開いたままでは大変なので、瘢痕(はんこん)組織や筋膜(きんまく)という組織が穴をふさいでいきます。
でも、その組織のまわりに筋肉や脂肪はつかないので、へその緒がついていた場所にはくぼみができます。これがおへそです。
臍(へそ)ヘルニア
何らかの原因で、へその緒を切断したあとの穴が閉じなかったため、おへその下に腸の一部が飛び出している状態です。
90%の赤ちゃんは、2歳くらいまでに自然に穴が閉じていきますが、残りの10%の赤ちゃんは、穴が閉じずにそのまま残っています。
臍突出症(へそとっしゅつしょう)
おへその穴は閉じていますが、おへそがくぼみきらないで少し膨らみが残っている状態です。真ん中だけ膨らんでいたり、周りが飛び出ていたり、様々な形があります。
臍ヘルニアと臍突出症の見分け方
- おへその中をグッと指で押すと、奥に穴のはじを感じる
- 寝ているときはおへそがへこんでいるのに、立つと膨らむ場合
- 寝た状態でおへそをグッと押すと、おへそがへこんだままの状態の場合
- 泣いたりいきんだり、お腹に力が入るとおへそが膨らむ
でべそを治療するには手術しかありませんが、赤ちゃんのでべその原因が臍ヘルニア・臍突出症の場合、90%以上の確率で穴が閉じていき、1~2歳までに治ることが多いので、特別な事情がない限り生後間もない時期にでべその手術をすることはありません。
他にも原因がある?
お腹に水がたまるような病気の場合、中から圧がかかるためでべその状態になることがあります。またおへそに傷がつくような手術をしたとき、そこがうまく治癒しないででべそになることがあります。
まとめ
- 必ず消毒してから、赤ちゃんのおへそケアを行う
- 赤ちゃんのおへそケアは、へその緒が取れて乾燥するまで続ける
- 赤ちゃんのおへそはデリケートなので、気になることがあれば自己判断で放置しない
- 赤ちゃんのでべそは、90%が2歳までに自然に治る
- お腹に水がたまる病気の場合もあるので、おへその状態が気になるときは必ず受診する
慣れない赤ちゃんのお世話は緊張続きで、新米ママの心配は尽きないですよね。特にへその緒がついたままのおへそは、私にとってなかなかショッキングな光景で、おへそのお手入れが一番緊張したと思います。
でも、慣れてくれば意外と簡単にお手入れできちゃいます!
赤ちゃんのお肌はとてもデリケート、そしておへそはトラブルが起こりやすいです。乾燥して落ち着くまではチェックを欠かさず、赤ちゃんのおへそを守ってあげましょう!