子供の骨はまだ細く、ひょんなことから骨折してしまう場合があります。
お子さんが骨折したともなると、
- 完治するまでどれくらいかかるの?
- リハビリってどうするの?
と心配も尽きませんよね。
子供の骨は大人よりも再生するスピードが早いですが、骨折部分をギプスで固定し、その後リハビリを行うとなるとすぐに元通りとはいきません。
そこで我が家の経験を踏まえ、子供の骨折を完治させるまでの期間やリハビリ内容などをご紹介したいと思います。
目次
完治までどれくらいかかる?
目安としては骨折から4~12週間後となります。
こんなにも幅があるのは、骨折した部位や状態によって変わってくるため。
手術をした際は完治までにもっと時間がかかることもあります。
骨折した場合の治療には保存療法と手術療法があり、レントゲンの所見を参考にしてその方法が選択されます。
関節周囲の骨折以外は自ら正しい状態に戻していく力が期待できるので、通常は“徒手整復(としゅせいふく)”といって手を用いてもとの正常な位置になおす保存療法が行われることが多いようです。
実は、成長過程である子供の場合、骨がくっつくことが旺盛で早いのが特徴なんですよ!
しかし、ギプスが取れるまで短くても約2週間~6週間ほどはかかります。
また、ギプスが取れたからといって完治ではありません。
これは骨が硬化するまでの期間で、その後、機能を回復させるため必要となるのがリハビリ。
徐々にリハビリを開始し、骨折から4週間~12週間経った頃に完治となるわけです。
その後はリハビリがうまく進まず、完全に元通りになったのは骨折から2ヶ月後でした。
他の事例を紹介すると…
- 12歳・遊具から落ちて腕を骨折
ギプスで固定し、完治まで2~3ヶ月 - 6歳・転倒し小指を骨折
ギプスで固定し、完治まで14~30日間 - 3歳・階段から落ちて鎖骨を骨折
サポーターで固定し、完治まで14~30日間 - 2歳・転倒し右ひじを骨折
手術し、完治まで3~6ヶ月
骨折した部位や手術の有無などによって完治までの期間が異なっていますね。
また、年齢やリハビリの内容によってもその差がでるようです。
子供の骨折 部位別リハビリ内容とは?
子供の場合、骨折の原因のほとんどが転倒や転落によるもの。
ひじや手首、前腕などの骨折が約半数を占め、次いで多いのが鎖骨や足となります1)。
今回は部位別にみても多い、
- 手首
- ひじ
- 足
のリハビリ内容を紹介します。
手首
手をついたりして上からの圧力などによって骨折することの多い手首の骨折は、きちんと整復してからギプスで固定して治療します。
手首のリハビリの目的は硬くなってしまった手首を柔らかくほぐすこと。
手首の筋肉を取り戻すため、
- 腕や手首を伸ばす、回す
- 肩付近から腕や手首を動かす
といった運動をします。
痛みを伴うこともありますが、リハビリが遅くなるほど回復も遅くなりますので早期リハビリが大切です。
手首の骨折について詳しくはこちら→子供に多い手首の骨折!治療期間は?どんな症状が出るの?
ひじ
鉄棒や遊具など、高い所から落ちてひじや手をついた時に骨折することの多いひじの骨折。
湾曲変化が起きた時や整復が難しい場合にはギプスだけでの完治は難しく、手術も必要になります。
レントゲンで骨がくっついたことが確認でき、ギプスが外れたらリハビリ開始。
- 筋力をつけるため二の腕を胸に近付ける
- 手を開いて力を込めて握ったり緩めたりする
といったリハビリが主になってきます。
最終的には、元のように腕を肩の位置まで上げたり近づけたりできるようになるまで続きます。
足
足の骨折の場合、松葉杖などを使ってギプス期間は足を使わないため、筋力が衰えます。
そこで、リハビリの主題は足の筋力回復。
まず、少しずつ足に体重をかけるリハビリから開始します。
いきなり体重をかけすぎると再び骨折する場合も…。
とにかくゆっくりと様子を見ながらリハビリを進めていくことが大切!
子供は動けるようになったらすぐに他の友達と走り回って遊びたくなりますが、そこを無理すると回復に時間がかかることがあります。
担当の医師と相談しつつ、言われたことを守るよう心掛けましょう。
ギプスが外れたらゆっくりとおもちゃを持つ練習から始めたんですが、なかなか言うことを聞いてくれず、リハビリがうまく進まなかったんです。
完治するまでに2ヶ月ちょっとかかりました。
小さい子の場合は思うようにリハビリができないこともあるので、その場合は医師などにアドバイスを求めてみましょう。
治りが遅い原因は?
治りが遅いと心配になりますよね。
原因として、
- うまく整復位が保たれていなかった
- 血行不良
- 骨折部に筋膜や筋肉、あるいは他の組織が入り込んでいた
といったことが考えられます。
不安や心配はためこまず、医師に相談してみましょう。
また、小さい子の場合はうまくリハビリができなかったり、甘えてしまって自ら骨折した箇所を動かそうとしなかったりと、回復が遅れる場合もあります。
焦りやムリは禁物ですが、日常生活での動きや遊びの中にリハビリをうまく取り入れてみるといいですよ。
関連記事)赤ちゃんは骨折しても泣かないことがあるってホント?
参考:1)日本整形外科学会 症状・病気を調べる 小児の骨折-原因と病態
最後に
骨折したとなると、治療やリハビリのために定期的な通院が欠かせず、日常生活にも制限がかかってしまいます。
早く完治してほしいと願うのは当然のことですよね。
子供の骨は成長過程にあるため大人より回復が早く、完治までは目安ですが4~12週間くらいかかります。
- 骨折部位や手術の有無などによって治療期間は異なる
- ギプスが取れたら、ゆっくり筋力を回復するリハビリが必要
- 治りが遅い原因は整復位がうまく保たれていなかったり、血行不良、骨折部に他の組織が入り込んでいる場合もある
- 小さい子の場合はリハビリがうまくできないと回復が遅れることもある
私も完治するまでは骨折部位を心配し、ギプスが取れてからはリハビリがうまく進むようにと、とにかく気を遣いました。
小さい子の場合は、日常の遊びや動きをリハビリにつなげていくことが大切だと思います。
ムリのない範囲で、お子さんと取り組めるといいですね。
byちゃあ