なんで増やすの?
消費税の税率がまた上がる予定だってことは話したけれど・・・。
でも、せっかく興味を持ったのなら、きちんと説明してあげたいですよね。
ニュースなどでも「増税」という言葉を耳にするので、子供から「増税って何?」と聞かれるお母さんも多いのではないでしょうか。
なんとなくわかっていても、子供に説明するとなると難しいもの。
そこで、今回は、増税について
- そもそも何がどう増えるのか
- 必要性
- わたしたちの生活への影響
- 今後の見通し
といったことを子供の疑問に答えられるように解説していきます。
目次
増税とは?
消費税は、少子高齢化が進む中でも安心して暮らせるように、1989年に税率3%で導入されました。
その後、1997年には5%になり、さらに2014年には今の8%に。
さらに、2019年には10%に上がる予定です。
高齢化で年金・介護・医療などの費用が増える一方、少子化で働き手が減って所得税などの税収が伸びず、立ちゆかなくなったからです。
そのため反対する声が多くて延期されてきたんですよ。
予定では2015年に10%になる予定でしたが、景気が悪いなどの理由で、2017年に延期になりました。
そして、2017年にも延期となって今にいたっています。
なぜ増税しなきゃいけないの?
一緒に考えてみましょう。
赤ちゃんからお年寄りまで、また経済的に苦しい人も安心して生活していくためには、
- 医療・介護サービスの充実
- 小さい子供がいる家庭への手当
- 保育園を増やす
- 幼児教育無償化
- 年金改革
などなど、税金を使ってやらなければならないことがたくさんあります。
ところが、少子化で税収が伸びないので、とても困った状況なのです。
これを解決するには、
- 支出を抑える
- 税収を増やす
のどちらかをしなければなりませんが、年金・医療・介護・子育て支援のニーズは高まっていて、支出を減らすのはムリ。
税金の中でも、所得税や法人税は不景気だと減ってしまいます。
その点、消費税は安定して集めることができる税金!
景気が悪くても、食料品や衣服といった必要最低限の消費はするからです。
そこで、消費税の税率を上げて増収しようというわけです。
増税すると何が変わる?
消費税を8%から10%に引き上げて増えた税収の使い道は、基本的にこれまでどおり年金・介護・医療・子育て支援といった社会保障の分野です。
とくに、幼児教育・保育無償化などの子育て支援や年金改革などに多く使われる見込みとなっています。
ただ、お家で飲んだり食べたりするものは8%のままなんですよ。
消費税が10%にアップすると同時に「軽減税率」が導入されます。
軽減税率とは?
一部の品目については税率が「軽減」されるというもので、対象は
- 酒類・外食を除く飲食料品
- 週2回以上発行される新聞(定期購読契約にもとづくもの)
です。
なので、家で食べるための食料品にかかる税率は8%のままです。
所得が低いほど家計の支出に占める飲食料品の割合が大きく、負担になることにも配慮したものです。
今後どうなる増税問題
2018年10月15日の臨時閣議で、2019年10月に消費税を予定どおり8%から10%へ引き上げることが表明されました。
また延期されるかも・・・と思っていた人もいると思いますが、増税はほぼ確実ということですね。
ただし、世界的な経済危機が起きた場合はさらに延期もあり得るとのことです。
同じ食べ物でもどこで食べるかで税率が変わってくるんです。
テイクアウトができる飲食店やコンビニで食べ物を買った場合、店内で食べると外食扱いになり10%、テイクアウトすると8%となります。
混乱しないように各方面で準備が進められると思いますが、わたしたちもしっかり情報収集して、「あれ、しまった!」ということのないようにしたいですね。
最後に
今回のまとめです。
- 最近話題の「増税」は消費税の税率が8%から10%にアップすること
- 高齢化で年金・介護・医療などの費用が増える一方、少子化で働き手が減って所得税などの税収が伸びないので、増税が必要
- 今まで2回延期されてきた税率アップだが、2019年10月に実施されることはほぼ確実
- 増えた税収は、幼児教育・保育無償化などの子育て支援や年金改革などを中心に使われる見込み
- 消費税率引き上げと同時に「軽減税率」が導入され、「酒類・外食を除く飲食料品」と「週2回以上発行される新聞」は8%のまま据え置かれる
いかがでしたか?
消費税アップはツライですが、わたしたちの生活に役立つということ、また軽減される品目もあることなどもお子さんに伝えられるといいですね。