満月の日に出産が増える、という噂があります。
潮の満ち引きは月の引力が作用して起こります。
人の体の8割は水分ですから、海と同様に月の引力の影響を受けてもおかしくありません。
同じように、新月や大潮も出産に関係があると言われています。
でも、本当なのでしょうか?
真偽のほどを確かめてみました!
目次
満月の夜は出産が増えるってホント?
なんでも満月の日はお産が増えるからだって。
これ、実際に私と友人の間であった会話です。
実際、現場でも「満月の前後はお産が増える」と思われています。
ですが、海外の研究によると
- 月と出産に関連性はある
- 月と出産に関連性はない
という正反対の2つの考えが存在します。
月と出産に関連性はあるという意見
アメリカの医学博士であるA・L . リーバーは、著書の中で、
満月の時期や新月の時期は、ほかの時期にくらべて約1割程度、出産が増加する、と述べています。
またこの本の翻訳をおこなった数学者である藤原正彦博士は、日本でも同じような傾向にあることを調査により確認しています。
月と出産に関連性はないという意見
一方では、宇宙科学が専門であるカリフォルニア大学のジャンリュック・マーゴット教授によって、こんな研究結果も発表されています。
月と出産は関係がある、とされる報告書の統計には欠陥があり、改めてデータを検証した結果、
「月の満ち欠けと出産や出生率に相関性はない」
という内容を含む論文を発表しています。
(Nurs Res. 2015 May-Jun;64(3):168-73)
このように研究でも2つの異なる考えがあり、明確な答えは出ていない、というのが現状です。
しかし今も日本の出産現場において、看護師さんや助産師さんによる「満月の日は出産が増える」という考えは、広く信じられています。
産婦人科に勤務する友人に聞いたんだけど満月の夜はお産する人が多いんだって。月の満ち欠け。自然の力はすごいね
— イモータンJun (@378Hara) December 2, 2016
産婦人科に配属されてた時は、月齢カレンダー貼ってて「明日満月だから忙しいかもねー」とか言ってると、やっぱり翌朝の臍帯血回収が多かったりしてたっけ。
— ねおん (@ne_on_sign) September 28, 2015
現場の意見ですね!
産科の看護師されてるお母さんが
「明日はお迎え遅くなるかも…」
私「お忙しいんですか?」
「いえいえ今夜スーパームーンだからお産も多くなるんです」
私「満月な上にスーパーですもんね(*´-`)」ってアホさ丸出しだった事を反省しつつ
「神秘ですよね」ってハモったのは💯だと思う— MARIN✩✩*✩✩修行中 (@marin_1224) 2016年11月14日
スーパームーン!
特に多くなりそうですね。
満月の日は出産が多いと考える看護師や助産師は多く、国立病院の産科病棟には月齢カレンダーが貼ってあった。産科医に聞くと、迷信だよと笑っていた。
春は精神病が悪くなると考える患者や家族や看護師も多く、「木の芽時だから」という言葉をよく聞くが、俺はただの迷信だと考えている。
産婦人科のお医者さんが迷信だよ、とおっしゃってるんですね。
「満月と新月の夜に交通事故が増える」「満月の日は出産が多い」とかよく聞くけど、そんな統計とればすぐわかるような話なのにデータが全くない迷信なので、いわゆるマーフィーの法則なんだよねこれ。
事故があったとき『あっ今日は満月/新月だ』って気づいて、関連付ける人間の心理っていうか
— 小橋はこ (@hako584) May 12, 2014
そういえば今日は満月だった!
と後から関連づけてることもあるかもしれませんね。
https://twitter.com/tanukiinudayo/status/909901946164731905
月より気圧の変化が関係ある、ということですね。
というふうに、お医者さんや看護師さん、助産師さんでも意見が分かれるようですが、予定日が迫ってたり超過している妊婦さんにとっては「満月」にもすがりたい気持ちになるのかもしれないですね。
新月、大潮と出産の関係は?
同じように新月や大潮とも出産は関係がないと言われています。
しかし、この2つも現場では出産が多いとされる日でもあります。
満月と満月の間隔は約29日。
満月と新月の間隔は約15日になり、その周辺の3日程度を含めると1周期の中の6日は当てはまることになります。
この間にたまたま出産が入ってしまう確率は約20%。
このジンクスは古くからあるので、満月同様「出産が多い」という先入観があるのかもしれませんね。
とはいえ、月は地球の誕生時からそばにあり、常に影響を与え続けています。
地球上に生まれた生命はすべて「月があるのが当たり前」の環境で育ちました。
空気があるのと同じくらい当たり前に存在する月が、私たちの体に何らかの影響を与えていてもおかしくありませんよね。
都市伝説?満月以外にもあった!お産が近くなる出来事!
満月以外にもお産が近くなるといわれるジンクスがありますので、少しご紹介しましょう。
- 台風が来ると破水が増える
- オロナミンCを飲む
- 焼き肉を食べる
- カレーを食べる
- ラズベリーリーフティーを飲む
- 雑巾がけをする
- ウォーキングをする
- お迎え棒を試す
臨月に入るとどんどん動いてください、と産婦人科で言われることもあると思います。
なので、雑巾がけやウォーキングなどは効果があるかもしれませんね。
満月や新月同様に台風や飲み物食べ物は「たまたま」のことが多いかもしれませんが、予定日が迫ったり過ぎたりして落ち着かない妊婦さんには試してみたいジンクスなのかも!
出産予定日近くなって、陣痛がくるという全く根拠のないジンクスを口実に、食べたかった焼肉を2回くらい食べたことを思い出した。焼肉行きたいなぁ
— AKIKO OGATA (@kirakirakiko) February 8, 2017
本日出産予定日でしたがまだ出て来てくれませんでした〜。なので陣痛促進ジンクスを試してみた。焼肉&オロナミンC( ˙ω˙ )/ pic.twitter.com/Ja09H24IvM
— 伴 蒼翠 (@vanaiki) January 20, 2017
焼肉・オロナミンCはけっこう実践してる人多いです。
出産予定日に健診。全く開いて無くまだ産まれないねと言われ落胆する。早く会いたくて気ばかり焦る。看護師さん達から「医院長の触診の後は産気づく」ジンクスを吹き込まれるが寝る頃になっても何も起きず。明日は満月だから産まれるかもねなんて旦那と笑いながら寝る。 #すん太郎の #去年の今頃
— すん🌈𝐔𝐍𝐃𝐄𝐑𝐆𝐑𝐎𝐔𝐍𝐃余韻 (@sunsun8110) January 22, 2017
内診、触診の後も産気づくって聞きますね。
明日で出産予定日1週間前。薬使ったりするよりは早く陣痛が来るに越したことはないんだろうけど、あの痛みをまた味わうのかと思うと、陣痛ジンクス?の雑巾がけとか、ツボ押しとかする気になれない。。。明日は道内気圧が下がるらしいから、少しは自然の力を期待してみる。
— まみかる (@mayumisugar) January 19, 2017
そういえば…娘っ子の出産予定日の検診行った帰り、ニンニクやお肉食べたら産まれるかもというジンクスがあると先生の助言を元に、彩華ラーメン行ってニンニクたっぷりのギョーザとラーメン食べて帰ったらその日の晩に産気づくという奇跡のコンボかましたんだった。自分の口が臭くて辛かった←
— ひなせ🦐 (@hinase08) December 8, 2016
今日は出産ジンクスの
野菜ゴロゴロカレー🍛
圧力鍋最高。もうだいたいやったんじゃね?
ジンクス。
他にあるかな?ジンクス<我が子の気分 pic.twitter.com/pxqpcaCwIm
— あやぱん (@ayapaso39) November 28, 2016
気圧にツボ押し、ニンニク、カレーまだまだありますね。
という友人もいますよ。
関連記事)子宮口を刺激すると陣痛は来る?効果はあるの?痛みは?
最後に
- 満月の夜は出産が多い、という噂には「関連性がある」「関連性がない」という2つの意見があり、明確な答えは出ていない
- 新月や大潮も出産とは関係がないと言われている
現在、地球から38万キロの場所にある月。
他の太陽系の惑星の衛星に比べ、母星に対する比率が大きいことでも知られています。
これは、46億年前、地球の元になる惑星に火星サイズの惑星が衝突し、砕け散った破片が地球と月になったから。
できたばかりのころの月は、20万キロの距離にあり、見かけの大きさは現在の400倍。
空いっぱいの月なんて、ファンタジーの世界のようです。
月は現在は約29日かけて地球を一周しますが、当時は10時間程度。
地球の1日はたった5時間。
そして5時間に一度大潮があり、海面の高低差は1kmはあったと考えられています。
すごいですね!
このものすごい潮汐作用が海水の中のアミノ酸をかきまわし、生命の誕生につながったと言われています。
月がなければ私たちは存在しないといっても過言ではないんですね。
by 武藤はづき