授乳中はどんなに気をつけていたとしても育児の疲れなどで抵抗力が落ちて風邪をひいてしまうことってありますよね。病院に行くほどでもないし、出来れば市販の薬に頼りたい…そんな時もあるでしょう。
風邪の引きはじめによく効くとメジャーな漢方薬と言えば葛根湯ですよね。家庭で常備しているかたも多いかと思います。漢方で自然な成分なため安心して使えるので人気も高いです。我が家にもつねに常備してあるもので「風邪ひいたかなぁ」と思ったらすぐ頼っていました。
でもこの葛根湯、授乳中のママも飲むのは大丈夫?母乳の通して赤ちゃんに影響は?と不安になりますよね。母乳に与える影響や葛根湯の効果をまとめてみましたので紹介します。
目次
授乳中に市販の葛根湯を飲んでも大丈夫?
ズバリ!葛根湯は授乳中にも飲むことができます!
葛根湯とは?
発汗・解熱の作用
- 葛根(カッコン)
- 麻黄(マオウ)
- 生姜(ショウキョウ)
- 桂皮(ケイヒ)
鎮痛作用
- 大棗(タイソウ)
- 芍薬(シャクヤク)
- 甘草(カンゾウ)
これらの配合成分がそれぞれの役割を果たすことで様々な効果があるのです。葛根湯は自然の生薬であるため授乳中に赤ちゃんが葛根湯の成分を吸収したとしても大丈夫です。また副作用もほとんどないと言われているので授乳中でも飲むことが出来ますよ。
ちなみに成分は30分~2時間のあいだ体内にとどまって、4時間ほどで代謝されていき尿と一緒に体外に排出されていきます。ですから母乳への影響が気になるようでしたら、授乳が終わってから葛根湯を飲んで、次に授乳するまで4時間程度間隔をあけるといいですよ。
産後ママの味方!葛根湯の効能は?
授乳期のトラブルとしてよく挙げられている乳腺炎に効果があります。葛根湯には体の熱や痛みを抑える作用があり、体内の血流を促進してくれるため乳腺炎の改善にとても効果があるということです。
さらに血流がよくなることで母乳の出が良くなり母乳量を増加につながります。たくさん出ることで赤ちゃんもいっぱい飲んでくれるので乳腺炎の予防にもなって嬉しいことばかりですね。
ただ悪化を防ぐ効果であるため、症状が進んでいる場合は向かないので注意ですよ。
葛根湯を飲むタイミングは?
葛根湯を飲むのに一番ベストなタイミング
- ゾクゾクとした寒気
- 頭痛
- 冷えからくる肩こりや筋肉痛
「もしかして風邪かな?」と感じたときの引きはじめです。発熱をしていたり喉が痛い状態になってからでは効果はありません。
葛根湯に配合されている生薬は初期症状に大変よく効く成分がたくさん含まれています。早いタイミングで飲むことで免疫機能や代謝機能が高まって、病原菌の繁殖することを抑え込むことができるわけです。
また通常の薬ですと、胃を保護するために食後に服用することが多いのですが、漢方薬の場合は逆に食前(または食間)になります。食事と一緒に消化吸収することでより効能が発揮します。
漢方なら授乳中も安心して飲める?ダメなものもある?
- 小青竜湯(ショウセイリュウトウ)…発汗作用があります。花粉症の鼻水や鼻づまりに効果があるものです。特に水のような鼻水だったりくしゃみが止まらないときの強い味方です。
- 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)…血流の流れを良くして体内にある余分な水分を出すことで肝機能をスムーズにする働きがあるものです。体力が落ちて弱ってきているときや、冷え性や貧血に悩む人に効果があります。
ただいずれも長期間の使用は避けたほうがいいですよ。なぜかというと、多くの漢方薬に含まれている甘草(カンゾウ)という生薬は一日の摂取量が決まっているため摂りすぎるとむくみや血圧上昇などを引き起こす恐れがあります。
また体質に合わないと胃腸の不快感や動悸・発疹・かゆみなどの体調不良も起こる可能性もあるので注意も必要です。
最後に
- 葛根湯は授乳中でも飲むことができる!
- 葛根湯の飲むタイミングは「風邪のひきはじめ」
- 乳腺炎の悪化を防ぐ効果もあり
- 長期間飲み続ければ副作用だってある
授乳中に服用可能だとしても間違った服用をすれば赤ちゃんに影響がいくことがあるかもしれません。服用に不安がある場合はやっぱり医師に相談してくださいね。
私も妊娠前は滅多に風邪を引かない体質でしたが、出産後から体調を崩すことも増えてきました。完母であるためやはり薬は躊躇してしまい、でも倒れるわけにはいかないと必死です。少しでも体がだるいなぁと感じたときは無理せず睡眠をしっかりとるようにしています。
授乳中はどうしても生活リズムが崩れたり疲れやすくなってきますので食生活のバランスや睡眠をとることで風邪にならない体づくりも心がけていきたいですね。