成長期の、特にスポーツをしているお子さんのためにプロテインの活用を検討するご家庭は多いかと思います。プロテインを飲むと“体が大きくなる”“筋肉がつく”といったイメージが強いですが、実際はどうなのか気になるところ…。
私は“プロテインを飲むと身長が伸びない”という噂を聞いたことがあります。これも本当なんでしょうか??
我が子のことを考えて取り入れるものだからこそ、プロテインとの正しい付き合い方を知っておきたいですよね。今回は子供とプロテインについてまとめてみました。
目次
子供にプロテインって飲ませてもいいの?摂取量は?
プロテインとは“たんぱく質”が主な成分の栄養補助食品のことです。あくまでも栄養を補助するものなので、1日3回のバランスのとれた食事を規則正しく食べることが土台になります。
しかし、食が細いお子さんやスポーツを頑張るジュニアでは、必要とされるたんぱく質が食事からでは不足する場合もあります。そのような時は補食として間食を増やし、栄養量を確保することが大切です。
たんぱく質を含んだ補食の例として、
- 牛乳+バナナ
- 果汁100%ジュースとハムサンド
などがよく挙げられます。
このようにできる限り食事から栄養を摂取したいところですが、状況や環境によっては補食を摂るのも難しい場面もあるでしょう。
ここでプロテインの出番。
必要な量を測って与えることができるので、不足している分を調節して補うことができます。
1日のたんぱく質の食事摂取基準は年齢に応じた値が決められています。食事でその量をまかなえている場合、プロテインは必要ありません。
不足している場合にプロテインは有効にはたらきます。プロテインにこだわり過ぎると、たんぱく質の過剰摂取につながる恐れもありますのでしっかり管理しましょう。
必要量を超えると、余ったたんぱく質は尿として体外に排出されます。そのため、過剰摂取が続くと尿を生成する役割を持つ腎臓に負担がかかります。プロテインはたんぱく質としての純度も高いため、必要以上に摂ると逆効果になってしまうんだそうです。
そもそもプロテインって何?
プロテインは日常の日本語会話においては、たんぱく質を主成分とした補助食品を意味します。本来では、プロテイン(protein)はたんぱく質の英語名になります。
食事でまかなえない部分を補うために質の良いたんぱく質が粉末化されたものが一般的で、大きく分けて3種類あります。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
ホエイプロテインとカゼインプロテインは牛乳から、ソイプロテインは大豆から作られています。この中で最もポピュラーなのがホエイプロテインで、カゼインプロテインやソイプロテインと比べて吸収が早いという特徴があります。
子供用として販売されているプロテインはこのホエイプロテインのものが多くみられます。
また、大人用に比べてたんぱく質が抑えられている分、カルシウムやビタミンといった成長期に欠かせない栄養素が配合され、子供が好む味になっています。
プロテインは筋肉の材料となるたんぱく質を手軽に、吸収の良い状態で摂取することはできます。しかし、飲むだけでは体が大きくなる、筋肉がつくといった効果はありません。
筋肉がつく=筋肉を巨大化させるためには、トレーニングという負荷を行った上で、たんぱく質を摂取することが必要となります。単に飲むだけでは、肉や魚を食べているのと変わりがないのだそうです。
子供がプロテインを摂取すると、身長が伸びないってホント?
私も耳にしたことがある噂でしたが、これは間違いのようです。
この噂は“筋肉がつき、太くなるにつれて骨を抑えつける力が強くなり骨の成長を妨げるのでは?”という疑問から生まれたものですが、その相互作用について研究した結果から間違っていることが明らかになっています。
また、たんぱく質は骨を伸ばすためにも必要な栄養素です。骨と言うと思い浮かぶカルシウムは骨を強くすることに効果を発揮し、実はたんぱく質が “骨組み”として骨を伸ばす役目を担っているようです。
さらに成長期の子供は身長が伸びることが優先されています。身長が伸びている間は、筋肉はつきにくい状態にあるようです。
- 骨が成長する力は筋肉が抑えつける力よりはるかに強い
- たんぱく質は筋肉と骨の両方の材料となる
- 成長期は身長が伸びることが優先されている
これらの事実から、プロテインを摂取すると身長が伸びないということはありません。
ズバリ!子供にプロテインって必要?
ですが、適切に活用することで体の成長を上手くサポートしてくれます。
子供にプロテインは必ずしも必要ではありません。プロテインはたんぱく質の摂取を補助するサプリメントであり、食事から十分に必要量が摂れていれば全く要らないものです。
ですが、スポーツをするジュニアの練習後のエネルギー補給や、食が細いお子さんのおやつ代わりなど、必要量を超えることなく適切に活用する分には優れたアイテムだと言えます。
プロテインを活用する際には親がしっかり見守って、摂取量を調節することが大切です。過剰摂取に注意してプロテインと上手に付き合っていきましょう。
最後に
子供にプロテインというとあまり良いイメージを持っていなかった私ですが、適切に活用すれば子供の体の成長を上手くサポートしてくれる優れたアイテムであると今回学びました。
- たんぱく質を粉末化した補助食品
- 食事でまかえない量を手軽に摂取できる
- たんぱく質の過剰摂取につながる場合もある
- 子供用のプロテインはカルシウムやビタミンも配合されている
- プロテインの摂取で身長が伸びないというのは間違い
- 飲むだけでは筋肉はつかず、トレーニングが必要
手軽に、吸収の良い状態のたんぱく質を摂取できるプロテインですが、こだわり過ぎるとたんぱく質の過剰摂取につながる場合もあります。本当に我が子に必要なのか、しっかり見極めることが大切ですね。
私の子供はまだ小さくプロテインの必要はありませんが、成長に伴ってプロテインの活用を考える日がやってくるかもしれません。そのいつかのためにも、親としてしっかり情報を把握しておくことが大切だと思います。
あんつぶ