消費税って何?
子どもが食べるお菓子にまでなんで税金をかけるの?
そこで、今回は消費税について
- 仕組み
- 必要性
- 計算方法
という流れで、小学生も納得できるように解説します。
目次
消費税とは?
消費税とは、モノやサービスを買う時にかかる税金です。
まず、税金とは、私たちのくらしに必要な施設やサービスにかかるお金をみんなで負担するために国や地方自治体(都道府県・市町村など)に納めるお金のことです。
繰り返しますが、消費税というのは、買い物をしたり、サービスを利用したりする時に払う税金です。
たとえば、税率が8%の場合、100円のモノを買ったらその8%の8円の税金を払います。
それでは、どんなふうに納めるのか見てみましょう。
消費税の仕組み
消費税を消費者一人ひとりが税務署で払うのはとても大変です。
そこで、
- お客が消費税も含めてお店に支払う
- お店が消費税をまとめて税務署に納める
という方法をとるのです。
このように、納税者が税務署に納める代わりに、中間に入るお店などを通して納める税金を「間接税」といいます。
因みに、所得税のように、税金を納めるべき人が税務署に直接納める税金を「直接税」といいます。
消費税の使い道
消費税は基本的に全額「社会保障」に充てられ、赤ちゃんからお年寄りまで、また経済的に苦しい人も安心して生活できるために使われます。
たとえば、年をとると仕事を辞めて収入がなくなりますが、この老後の生活を支えるのが「年金」。
消費税はこの年金にも使われています。
また、高齢者や重い病気の人には介護サービスが不可欠。
その費用を全部家族が負担するのは大変なので、ここにも消費税が充てられているのです。
私に直接関係することにも使われているのかな?
消費税は医療や子育て支援にも使われています。
医療費もすべて自己負担だと大変ですが、これも消費税のおかげで負担が軽くなっています。
また、小さな子どものいる家庭に手当を支給したり、保育園を増やしたりと、子育て支援のためにも使われているのです。
どうして消費税は必要なの?
ほかの税金ではダメなの?
もう少しくわしく解説しますね。
日本では今、子どもが減って高齢者が増えています(少子高齢化)。
これは労働人口、つまり働く人が減少しているということです。
日本では、働いている人が納める税(所得税)が大きな割合を占めているのですが、労働人口が減れば納められる所得税も減ります。
また、年をとると病気になったり十分動けなくなったりして医療・介護にかかる費用も増えます。
そこで、新たな税が必要になり、安定した消費税が導入されたのです。
食料品や衣料といったものは、景気がよくても悪くても、また若くても年をとっていても消費するので、安定した税収が見込まれるのです。
消費税の歴史
消費税について、これまでの流れを見てみると・・・
- 1970年代後半から議論されるが、毎日の買い物に税金がかかることに反対が強く、長い間見送られる。
- その後、国の借金が増え、高齢化がますます進行し、やはり税制を見直さなければならないという状況に。
- 1987年に消費税を導入するための法案が国会に出されるものの、反対にあって成立せず。
- 1988年にもう一度法案が国会に出され、ようやく通過。
- 1989年4月から3%の税率で実施。
- 1997年4月に税率5%にアップ。
- 2014年4月に税率が今の8%に。
消費税の計算方法
消費税の計算は
消費税が8%なら0.08をかければいいのです。
税込みの値段を出すなら、1.08をかけましょう。
たとえば、100円ショップで100円のペンを買う場合・・・
・・・となります。
100円なら税率が3%でも8%でも端数は出ませんが、金額によっては、端数(小数点以下の数字)が出ますね。
端数の処理の仕方としては切り捨てや四捨五入があり、各事業所(会社やお店)に任されています。
まとめ
今回のまとめです。
- 消費税とは、モノやサービスを買う時にかかる税金
- 消費者はお店に消費税込みの金額を支払い、お店が消費税をまとめて税務署に納める
- 消費税は社会保障費に充てられ、みんなが安心して生活していけるように使われる
- 少子高齢化で労働人口が減り、所得税ばかりに頼ることはできなくなったこと、医療・介護等のための費用が増えることから、消費税についての議論が始まった
- 1989年4月に税率3%で消費税が導入された
- 消費税の計算は、「商品の税抜き価格×消費税の税率」で、端数は切り捨てか四捨五入にするかは事業所に任されている
消費税について、基本的なことを解説しました。
お子さんにも納得してもらえるでしょうか?
消費税の分だけ高くなるのは家計にとっては痛いけれど、みんなが安心して暮らしていくために使われていることを知ると、払い甲斐がありますね♪