妊娠・出産は人生のビッグイベントです!
「赤ちゃんができたかも?」と思ったらまずは出産のための産院、産婦人科を探しますよね。定期的な妊婦検診、出産、産後、一ヶ月検診まで長期的にお付き合いしていく事になりますので、自分にあった産院、産婦人科を選ぶのはとっても大切です。
産婦人科によっては妊婦検診はしていても、分娩をしないところもあります。私が検診を受けていたクリニックがそうだったんですが、妊娠がわかってから34週までずっと診てくださっていた先生にとり上げてもらいたかったなぁ・・・とちょっと寂しい気分になりました。
ほかにも、先輩ママたちから「検診の待ち時間が長すぎる!」「先生やスタッフが優しくない!」「入院生活が苦痛!」など、「こんなはずじゃなかった!!」の声は、意外にも多く聞かれます。そうならないためにも、今回は【後悔しない産婦人科の選び方! 里帰り出産のチェックポイント!】をまとめていきます。
目次
産婦人科の選び方のポイント
料金
出産費用は産院によって大きく異なる場合があります。分娩・出産費用から、国から出る出産一時金42万円(平成27年12月現在)を差し引いた額が産院に支払う金額になります。
もちろん出産一時金の金額以内におさまる産院もありますが、お食事が豪華だったり、個室を選んだり、サービスが充実しているところは、その分費用は高くなります。
入院グッズは料金に入っているのか?タオルやシーツの交換は無料でしてくれるのか?など、細かいところまでしっかり調べて、なるべく自己負担は減らしたいですよね。
出産一時金でおつりが出るところもあれば、100万円もかかるようなところまであります。
産後、どこに重点を置くかによって料金も変わってきますね。
とはいえ、100万円もするような産院!私も泊まってみたいです。
母子同室
母子同室とは、赤ちゃんが生まれてすぐにママの病室で一緒に過ごすというスタイルです。入院中から赤ちゃんのお世話をしますので、退院後の育児が比較的スムーズに出来るというメリットがあります。
逆に母子別室とは、基本的に授乳時間のみママと過ごし、そのほかの時間は新生児室で大半を過ごすというスタイルです。産後のママの体をゆっくり休めることができるというメリットがあります。
産院の方針によって母子同室か母子別室か決められているところもありますので、ここもチェックポイントになりますね。
私は母子同室を選んだのですが、まず眠れません!おっぱいだ、オムツだと、昼夜関係なく泣いています!でも初めての赤ちゃんでしたので、可愛くて可愛くて一日中抱いたりジーッと見つめたりしていました。
ただ、ママの体はお産で疲れきっていますので、入院中くらいは母子別室にしてゆっくりお休みになられてもいいと思います。
部屋のタイプ
最近は個室を選ぶママが増えてきています。入院予約も個室から先に埋まっていきます。産後は体力も落ちていますし神経も過敏になりやすいです。
そんなときに周囲に気を使ったりして気が休まらないなどの理由から大部屋を避け、個室でゆっくり体を休めるために、やはり個室が好まれているのでしょうね。
また、個室ですとご家族やお友達が来たときに、気兼ねなくゆっくりしてもらえるメリットもあります。
とはいえ、なんといっても大部屋は追加料金がかかりません。入院中に楽しくおしゃべりしたり仲良くなるママたちもたくさんいらっしゃいます。
寂しがりやのママは大部屋のほうが安心感があって楽しいかもしれませんね。
お部屋のタイプも産院によって個室、2人部屋、3人部屋、大部屋など色々なタイプがありますので、ご自身の性格も考慮して選ぶといいと思います。
家からの距離
産院選びで最も気になるのが、自宅から産院までの距離ですよね。
検診の移動中に気分が悪くなることもあるでしょうし、陣痛はいつ始まるかわかりませんし、緊急事態が発生することだってあるかもしれません。そういった場合にすぐに行ける距離にあることは必須です!
妊娠がわかってから出産まで何度も通わなければなりませんし、週数が進むごとにおなかも大きくなってきますので自転車になんて乗ってはいけませんよ。自家用車がない方は公共の交通機関で行きやすい産院を選びましょう。
出産方法
出産のスタイルは1つではありません。産む場所や分娩台の種類、分娩時の姿勢、呼吸法など様々です。出産方法を考えることで、お産に対して前向きに取り組めるようになります。
ソフロロジー式分娩
「ソフロ」とはラテン語で”心を落ち着かせる”という意味です。いかにしてリラックスするかという学問を出産に応用したのがソフロロジー式分娩です。分娩中にママが緊張状態にあると、痛みが増しスムーズなお産ができにくくなります。
ソフロロジーでは陣痛の痛みも赤ちゃんの誕生の過程だと思い、恐怖を取り除いて痛みを受け入れながら、楽な気持ちで出産に望めるようにイメージトレーニングを行っていきます。恐怖心から不安定だった心が落ち着き、赤ちゃんを迎えてのこれからの生活がとても待ちどうしく幸せなことに思えるようになります。
無痛分娩
麻酔でお産の痛みを軽減する出産方法です。ただし、全く痛みがないわけではありません。陣痛が始まって麻酔が効くまでの間は痛いです!
それから、麻酔が効き始めたかどうかに関係なくお産は赤ちゃんのタイミングで進行していくので、麻酔が聞き始める前に出産してしまうというケースもあります。普通分娩ならいきむタイミングがわかるのですが、無痛分娩の場合はいきむタイミングがわからない為、助産師さんにタイミングを教えてもらいながらいきみます。
また、微弱陣痛のため、吸引分娩をすることになるママがとても多いそうです。そうなると赤ちゃんへの負担がかかってしまいます。
- (きちんと麻酔が効けば)痛くない!
- お産の疲労が少なく回復が早い!
- 何らかの理由(病気など)で通常のお産に耐えられない場合に有効
日本では「出産は痛みを伴ってこそ立派な母親になれる」なんて言葉を耳にしますが、そんなことは気にせずにひとつの選択肢として考えていいと思います。10ヶ月間おなかの中で大切に育てた命ですから、痛くなかったからって立派な親になれないなんてことはありませんよね。
- 血が止まらない病気を持っている方
- 背骨の変形などがある方
- 背骨の神経に異常のある方
ただし、病気の程度にもよりますので、まずは先生に相談してみましょう。
フリースタイル分娩
「お産は必ずしも分娩台の上で仰向けでしなくてもいいじゃないか!」という発想からうまれた分娩方法です。アクティブバースともいいますね。
四つんばいになってもよし!横向きでもよし!だんな様や助産師さんに支えてもらいながら、座位やひざ立ちの姿勢でもよし!とにかくなんでもOKです。
また、陣痛が来たときのすごし方もいろいろ。入浴して体を温めたり、マッサージをしてもらったり、ヨモギ蒸しをしたり。お部屋を歩き回ることで気を紛らわせる方もおられます。
そもそも、自宅でお産をしていた時代はこのようにフリースタイルだったのですから。「お産の主役はあくまでママと赤ちゃん」これこそがフリースタイル分娩のメインテーマです。
ただし、妊娠の経過が順調であるかなど、必ず事前にチェックしてくださいね!そのほかにも、出産方法は多種多様です。ご自身にあった方法を見つけたら、その方法を取り入れている産院を探してみましょう。
医師や助産師の方針
産院には「うちはココに力を入れています!」というセールスポイントがあります。
水中出産を採用していたり、バースプランを立てて妊娠中からしっかり分娩について助産師さんとコミュニケーションをとっていく作業をしたり。完全母乳のスパルタ産院もあります。
パパの立会いがOKのところもあれば、衛生面という観点からNG、としていたり。母親学級、講習会、マタニティヨガなどなど、本当に産院によって色々なんです。
出産方法が決まったら、産院の方針もしっかり確認しておきましょう。
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産婦人科のタイプ別メリット・デメリット
助産院
助産師さんが開設している施設です。アットホームで「第2のお母さんみたい」なんて声もきかれます。昔ながらの分娩を希望している方には人気ですが、医師がいないため、一切の医療行為が出来ないので、妊婦検診は提携先の医療施設で受けることになります。
産婦人科との連携がしっかりとれているかどうか、事前に確認しましょう。
個人病院
他の施設よりもサポートやサービス、分娩方法、食事など、特色がある施設が多いです。また、検診から出産まで同じ先生に診てもらえるので安心感があります。
私も個人病院で出産しましたが、(35週からですが)検診時からお世話になっていた先生や助産師さんに取り上げてもらい、お部屋で赤ちゃんを抱っこしてもらったのはなんだかとっても嬉しかったですね。
大学病院
文字通り大学に付随する病院で、高度な医療が受けられるのが魅力です。他の科とのつながりも強いので、万が一の事を考えると赤ちゃんもママも安心できる病院です。
どんな状況になっても1つの施設の中での対応が可能ですので、心強いですね。ただ待ち時間は長いです。他にも診察や分娩に研修医が立ち会うケースが多かったり、担当医が決まりにくい、検診時と分娩時の医師が違うという事もあるようです。
総合病院
大学病院同様、高度な医療を期待できる施設です。病室は大部屋の病院が多く、トイレやシャワーが共同なため順番待ちが必要となり、不便を感じることがあり、更にプライバシーが保てず辛く感じるママもおられます。
でも同じお部屋のママ同士で情報交換したり楽しくおしゃべりしたり交流が持てるので、寂しがり屋のママにはいいかもしれませんね。ただやはりこちらもたくさんの妊婦さんが通院するので、予約を取っていても待ち時間が長いです。
大学病院や総合病院は妊娠中や出産時に異常があった場合の対応がスムーズですので、持病を持った方やハイリスク出産が予想される方にはとってもおすすめです。
里帰り出産のチェックポイント
赤ちゃんが生まれると、忙しくて身の回りのことが大変になってきますよね。そんなときに近くにお母さんがいてくれるのは本当に心強いです!実家でたっぷり甘えながら産後の体を回復させつつしっかり赤ちゃんのお世話もできる。なんて素敵なんでしょう!
里帰り出産を希望する場合は、妊婦検診で通う産院と、分娩のための帰省先の産院に、早めに里帰り出産する旨をつたえておきましょう。そして担当医からのご指示をあおいでください。
里帰りの時期ですが、妊娠9ヶ月が目安とされていますが、赤ちゃんが早く生まれることがありますから、妊娠34~35週が目処とされています。一般的に安定期の終わりごろから実家に帰省して、産後、新生児検診を過ぎた頃に帰宅する方が多いです。
もちろんママの体調が最優先ですので、かかりつけの産科医や助産師さんとよく話し合ってくださいね。
妊婦検診の補助券が使えない
それから注意しなければいけないのが、原則、妊婦検診の補助券が使えないということです。(同じ自治体内ではもちろん使えます)でも補助券は捨てないで!!
使えずに残った補助券は現金化してもらえます。ただ、現金化できる期限が決まっているので(半年や1年など)里帰りが長い方はパパにお願いしてくださいね。
そのほか、里帰りしたはいいものの、実家に他にも同居してる家族がいる場合や、実家の生活リズムの違いから甘えすぎて親御さんと喧嘩になったり、ご近所さんが育児にうるさく口を出してきたり・・・なんて、ストレスを感じてしまうという声もよくきかれます。
だんな様との夫婦関係、父子関係も大切に
それから、長いあいだ離れ離れになっているだんな様との夫婦関係、父子関係も注意が必要です。
だんな様とのコミュニケーションは細かく取ることをオススメします。その理由は、父親としての自覚を持ってらうためだけでなく、家族としての感情を薄くさせないため、もっと言えば浮気をさせないためでもあります!
毎日電話やメールをしたり、こまめに赤ちゃんの写真や動画を送ったり、お休みを利用して積極的に会いに来てもらってください。赤ちゃんやママさんの様子がわかれば、だんな様もより愛情が湧くと思いますよ。離れていても、仲良く里帰り出産を乗り切りましょう!
お金の問題
もうひとつ、里帰り出産で気になることが滞在中のお金の問題です。
前述したように補助券が使えませんので、その分の妊婦検診費用、分娩費用(42万円)についても必要な手続きをしておかなければ全額現金負担になってしまいます。里帰りから帰宅して手続きをすれば戻ってくるお金ですが、先に現金が必要になってくることを頭に入れておいてくださいね。
最後に
- 産婦人科の選び方のポイントは料金・母子同室・部屋のタイプ・家からの距離・出産方法・医師や助産師の方針
- 産婦人科のタイプによってメリットデメリットがあるので自分に合ったタイプを選ぶ!
- 里帰り出産の場合は、妊婦検診で通う産院と、分娩のための帰省先の産院に、早めに里帰り出産する旨をつたえておく。
妊娠・出産は千差万別、お一人お一人それぞれのストーリーがあります。とても大きなライフタイムイベントですから絶対に後悔したくありませんよね。
産院選びのポイントはズバリ「安全なお産が安心してできること」これに尽きます!
最近は綺麗で見栄えのいいホームページを作ることは簡単ですので、ふたを開けてみれば・・・なんて事もありえます。実際にその産院で出産した先輩ママの口コミや体験談をチェックすることをオススメします。
かかりつけの産院が決まり、通っているうちに少しでも「あれ?なんか違和感・・・。」と思ったら、転院も視野に入れてください。肌に合わないのに無理に通うのは苦痛ですよ。出産の主役はあくまでママと赤ちゃんなのですから。
「常に笑顔でいられる」そんな産院選びができることをお祈りしています。